映画『罠(Deep Trap)』の感想|マ・ドンソクの笑顔が、なぜこんなに怖いのか?
マ・ドンソクといえば、あの体格と圧倒的な存在感。
画面に登場するだけで、何かが起きそうな気がしてくる。悪党を相手に豪快に暴れる姿もいいが、この俳優の魅力は、ただ強い男を演じることだけではない。
2015年公開の韓国映画『罠(Deep Trap)』では、その存在感がまったく違う方向に生かされている。
演じるのは、離島で食堂を営む男、ソンチョル。人当たりがよく、客にも親切で、いかにも気のいい店主といった雰囲気だ。
ところが、どうにも信用できない。
笑顔を見せているのに、なぜか落ち着かない。親切にされているはずなのに、何か裏があるんじゃないかと思ってしまう。
いや、この男、絶対に何かあるだろ……。
そんな疑いが、物語が進むにつれて少しずつ膨らんでいく。
マ・ドンソクの迫力ある体格も、この役では頼もしさより不気味さにつながっている。いつものような痛快なアクションを期待していると、ひと味違う怖さを味わうことになる。
